まとめ

FKU(フェイスキーピングユニット)とは?意味・アパレルでの事例

2020/5/20

アパレル売場

FKUとは「実際に店頭に出すSKU」のことです。こう書くと下のような疑問が湧くでしょう。

また、FKUが特に重要となるアパレルの分野で、下の点が気になる人も多いかと思います。

この記事では、上記のすべての疑問について、リンク先の段落で詳しく解説します。また、それ以外に必要な知識も補足していきます。

読んでいただくことで、FKUについて理解できるだけではなく、この単語を切り口にして「ディスプレイのヒントを得る」ことにもつながるでしょう。

(具体的には下の3つの事例がわかりやすい参考例です)

ユニクロFKUを増やすデメリットを「解決」した
ドンキFKUを増やすデメリットを「逆に味に」した
高級ブランド各社FKUを減らしてイメージを向上させた

以下、上記の内容を詳しく説明していきます。

FKUとは?意味&SKUとの違い

アパレルスタッフの女性
FKUの意味や概要をまとめると、下のとおりです。

意味実際に店頭に出すSKU(型番の数に近い)のこと
辞書の説明上とほぼ同じ意味で繊研が説明
何の略かFace Keeping Unit(実は和製英語)
類義語SKU(ストック・キーピング・ユニット)

それぞれ詳しく説明していきます。

意味:実際に店頭に出すSKU(型数)のこと。

FKUとは、Face Keeping Unit(フェース・キーピング・ユニット)の略です。「実際に店頭に出すSKU」を意味します。

SKUは、在庫を管理する最小単位のことで、簡単にいうと「型番」に近いものです。

たとえば、同じデザインのTシャツで4色×4サイズ(S・M・L・LL)があるとします。この場合、このTシャツだけで在庫管理の単位が16となり「16SKU」になります。下の図のとおりです。

SKU図解

「実際に店頭に出す」の意味

上のSKUのうち、売場に出すSKU数がFKUです。上の例で全部売場に出すなら「16FKU」となります。
半分だけ出すなら8FKU、Mサイズだけ出すなら「4FKU」となります。

FKUの元となるSKUを、どう分類するかはそれぞれの会社の自由です。服の場合は上の例のようにデザイン数(型数)×色数×サイズ数で分けるのが、わかりやすいパターンです。

アパレル業界についていえば、FKUとSKUには下のような違いがあります。

FKU現場の店舗内でよく使われる
SKU本社営業部など管理側でよく使われる

SKUについては、当サイトのSKU(=Stock Keeping Unit)のページでも解説しています。

辞書の説明

売場スタッフの女性

辞書にはまだFKUという単語がありません。もっとも辞書に近い繊研新聞社の説明は下のものです。

VMDで「FKU」という用語があります。フェイス・キーピング・ユニット(Face Keeping Unit)の略で実際に店頭に展開するSKUのことで、店頭での見え方に関係します。ある品番のFKUが多いと、店頭の商品量にボリュームが出せますし、FKUが少ないとすっきり見せることができます。
後輩に説明したい英略語‐2 SKUって?| 繊研

上記の説明を要約すると、下のようになります。

  • VMDの用語である
  • Face Keeping Unitの略である
  • 店頭で展開するSKUのことである
  • 店頭での見え方に関係する
  • 多いと、店頭の商品量にボリュームが出る
  • 少ないと、すっきり見せられる

上記の内容を文章にまとめたのが、当記事の冒頭の説明です。特に重要なVMDについて、簡単に補足します。

VMDとは

ディスプレイ

VMDとは「ビジュアル・マーチャン・ダイジング」略です。意味は「視覚にうったえるマーチャンダイジング」です。

マーチャンダイジングとは、一言でいうと「マーケティング戦略」です。消費者の、

  • 買いたい数量
  • 買いたい価格
  • 買いたい時期
  • 買いたい場所

に合わせて商品を供給します。上記の工夫がマーチャンダイジングですが、これを実践したら次は「消費者に伝える」必要があります。

それがわかりやすい売場のディスプレイ、ECサイトのデザインなどを行うのがVMDです。VMDについては、下の記事の「ビジュアル・マーチャンダイジング」の段落で詳しく説明しています。

「Face Keeping Unit」の略

FKUは、Face Keeping Unit(フェイス・キーピング・ユニット)の略です。実は、この用語は英語にはない「和製英語」です。

和製英語であることは、Googleで「face keeping unit marketing」と検索するとわかります。「face keeping unit」という単語の固まりを使っている記事は、日本語のものしかヒットしません。

逆にSKU(stock keeping unit)については、英語のWikipediaのページを始めとして、多くの英語記事があります。そのため、こちらは和製英語ではないといえます。

なお、FKUの読み方は「エフケーユー」が一般的です。SKUは「スキュー」と読まれることもありますが、FKUを「フキュー」という例はあまり聞かれません。

類義語・対義語:SKU

FKUの類義語は、SKU(ストック・キーピング・ユニット)です。

類義語FKUは「売場に出すSKU」という意味なので

SKUについてはこちらの記事でも説明しています。

FKUが多い・少ないことのメリット・デメリット

服のディスプレイ

FKUが多いほど商品量が多くなり、売場がにぎやかに見えます。逆にFKUが少なければ、商品量が少なくなり、売場を広く開放的に見せることが可能です。

FKUが多い場合も少ない場合も、ディスプレイが鍵になります。ディスプレイが適切であれば、それぞれ上記のようなメリットがあります。

反面、ディスプレイが適切でなければ、FKUが多いと売場が狭くなり、雑然とします。逆にFKUが少ないと寂しい印象になり、顧客が欲しい商品(特にサイズ・色)を探しにくくなるのが欠点です。

メリット・デメリットの一覧表

FKUが多いこと、少ないことのメリットとデメリットは、それぞれ下の表のとおりです。

分類売場の雰囲気顧客・スタッフの利便性
多いメリットにぎやかになる顧客が、目当ての商品を、見つけやすい
多いデメリットゴチャゴチャするスタッフが、売場の管理を、しにくい
少ないメリットスッキリするスタッフが、売場の管理を、しやすい
少ないデメリット寂しくなる顧客が、目当ての商品を、見つけにくい

特に売場の雰囲気については、どちらもディスプレイの技術によってデメリットを解消できます。

FKUのアパレルでの意味・事例

メンズアパレルスタッフ

アパレル分野でのFKUの意味と事例は、下のとおりです。

意味他業界と同じ。カラー・サイズの違いを除外することが昔は多かったが、今は除外しないことが多い。
事例FKUが多いことのデメリットを、ユニクロドンキが正反対の方法で解決している

それぞれ詳しく説明していきます。

意味:他業界と同じだが、色・サイズの違いは除外することも

アパレル業界でのFKUの意味も、他業界と同じです。たとえば下のファッションスナップの記事も、序盤で紹介した繊研新聞の説明を転載しています(同社との提携による転載)。

参考ファッションビジネスの基礎知識「SKUとは?」

アパレルならではの特徴として、2010年頃までは色やサイズの違いを除外する(カウントしない)という傾向が一定の割合で見られました。

昔のアパレルでは、色やサイズの違いを除外することもあった

朝日新聞のコトバンクでは、SKUについて下のように書いています。

ファッション商品では、カラーやサイズを除外した一つのスタイル(マーク)を1SKUとすることが多い。
SKU | コトバンク

これは「色違いやサイズ違いはSKUにカウントしない」ということです。SKUにカウントされないので、FKUにもカウントされません。

最初に紹介した図では、下のような16のバリエーションで「16SKU」とカウントしていました。

SKU図解

しかし、上の図はすべて「同じデザインの星のTシャツ」なのです。↓

星のTシャツ

そのため「商品は1種類しかない」⇒「だから1SKUである」とカウントするパターンもあったわけですね(コトバンクではそう説明しています)。

現在のアパレル業界では「色・サイズもカウントする」ことが多い

SKUをどう分類するかは、もともと各社の自由です。そのため「正しいSKUの分類」はありません。

その前提で書くと、現在のアパレル業界では「色・サイズの違いもカウントする」ことが多くなっています。これは、ユニクロのファーストリテイリング社による下の説明でもわかります。

例えば、5色、4サイズ(S、M、L、XL)を展開する商品のSKUは20となります。
SKU (stock keeping unit)| ファーストリテイリング社

ちなみに、ユニクロの場合上の20SKUは「基本的に全部売場に出す」ものです(全色・全サイズを出す)。

そのため、上の例では「SKUも20、FKUも20」となります(ユニクロのFKUの事例はこちらの段落で解説しています)。

最終的にSKUの分け方は自由

SKUはあくまで「在庫管理のためのデータの分け方」です。つまり「在庫管理をする人間=自社」にとって、わかりやすければ何でもいいのです。

「何でもいい」ということは、関通(東証マザーズ上場)も下のように書いています。

ただしSKUは、販売会社の管理用に自ら設定するものですので、
サイズ・カラーを区別せずにSKUを設定する場合もありますので、
御社の商品や管理に適した管理方法がよいでしょう。
SKUとは

そして、大元となるSKUの決め方が自由であるため、FKUの決め方も自由ということです。

事例:大量FKUの短所を解決したユニクロ・ドンキなど

アパレルでFKUをうまく扱い成功した事例は、下の3つが主なものです。

ユニクロ大量のFKUを整然とディスプレイする
ドンキ膨大なFKUを「ジャングル陳列」する
ハイブランド各社少量のFKUで洗練された売場を演出

それぞれ詳しく説明していきます。

ユニクロ:大量のFKUを整然とディスプレイする

ユニクロの売場参考12階建ての世界一大きい「ユニクロ 銀座店」大解剖 | FASHIONSNAP.COM

ユニクロのFKUは膨大です。上の写真のように「大量の色違い・サイズ違いを全部売場に出す」からです。

一般のアパレル店舗では「このサイズ違いありますか?」という質問が、しばしばお客様からスタッフさんに寄せられるはずです。しかし、ユニクロではそれがめったにありません。「全て売場に出ている」からです。

このように「顧客が目当ての商品を見つけやすい」のが、FKUが多いことのメリットです。反面「ゴチャゴチャする」というデメリットがあります。

ユニクロはそれを「整然としたディスプレイ」で解決しています。また、商品自体が自社開発のシンプルなもので、統一感があるというのも、スッキリする理由です。

なお、ユニクロの「大量のFKUを整然と並べる」技術は、もはやアートの領域に達しています。下の写真は、過去に原宿の店舗で「缶に入ったTシャツをディスプレイ」したものです。

(写真の撮影と元記事は、著名なスタイリスト・ファッションジャーナリストのミーシャ・ジャネットさんによるものです)

ユニクロディスプレイ参考ユニクロによる5つのブランドが集結する世界初の「マルシェ」が東京にOPEN!!余談で、なぜユニクロのディスプレイが世界一なのか?!

ドン・キホーテ:膨大なFKUを「ジャングル陳列」する

ドンキはテーマソングの歌詞のとおり「何でも揃って便利なお店」です。そして、そのアパレルの品揃えは東洋経済のような経済誌でも「しまむらを凌ぐ可能性がある」と評価されています。

参考「MEGAドンキ」のアパレルはここまでスゴい 情熱で動く巨大店が「しまむら」をしのぐ?

ドンキのディスプレイはしばしば「ジャングル陳列」と評されます。この独自の手法はブレイク時から注目されており、近年ではファミリーマートも実験的に導入しています。

ドン・キホーテ&ファミリーマート
参考ここはドンキ?いいえファミマです あの陳列やってみた | 朝日新聞デジタル

このジャングル陳列はFKUを「最大に高めた」ものです。「実際に売場に出す商品数」を極限まで高めているということですね。

FKUを増やすことのデメリットを逆手に取った

FKUを増やすことのデメリットは「売場がごちゃごちゃする」ことです。しかし、ドンキはそのゴチャゴチャを味に変えています。

「FKUが大量」という点では、ドンキはユニクロと共通します。しかし、その膨大なFKUを、

整然と並べるユニクロ
わざとゴチャゴチャにするドンキ

という点で両者は「真逆の手法」を取っているのです(そして、どちらも成功しています)。

服に関しては、ドンキでもお菓子などに比べるとスッキリさせています。下の写真のようなディスプレイです。

ドンキのアパレル売場
参考東洋経済(上記リンク先と同じ)

それでも、普通のアパレル店舗よりはFKUがかなり高くなっています。ドンキではスーツも買えますが、青山などと比べると「かなりギッシリ」詰め込んでいます。

高級ブランド各社:FKUを減らしてブランドイメージを向上させる

プラダ
参考プラダ/神戸市に2店目の旗艦店をオープン | 流通ニュース

「品数を減らしてスッキリ見せる」といえば、多くの人が連想するのは「高級ブランドのディスプレイ」でしょう。上の写真のプラダの店舗のように、高級ブランドでは「とにかく品数を減らす」ものです。

ハイブランドでは、SKUを減らすデメリットがない

FKUを減らすデメリットは「消費者が商品を見つけにくい」ことです。しかし、ハイブランドでこの点は関係ありません。理由は下のとおりです。

  • 顧客がスタッフとのやり取りを望んでいることが多い
  • ↑(高級店の接客スキルを楽しみにしている)
  • 急いでいないので、違うサイズなどの在庫を出すのもゆっくり待ってくれる

稀に「急いでいるセレブ」の方も見えます。しかし、その場合は「このMサイズをうちに送っておいて」などの指示をいただけるでしょう。つまり、ユニクロのようにサイズ違いなどを全て揃えなくても、販売機会を失うことが少ないのです。

ECサイト・ネット販売のFKU

サイト運営

FKUは「売場での見せ方」に関わるものです。これはECサイトでいえば「サイトでの商品の見せ方」となります。

これまで、この見せ方とは「デザイン」のことでした。しかし、近年「デザインがいいのは当たり前」になっています。

では、何が重要かというと、いかにユーザーが探している商品をピンポイントで見せるかという技術です。これが、ECzineの記事でも解説されています。

ECzineの記述

ECサイト内の検索機能の大手かつ老舗として有名なのがZETA株式会社です。同社のエンタープライズ事業部・副部長の出張純也さんが「ECサイトのFKU」について、ECzineの取材に答えられています。

(ECサイトでのFKUに関する貴重な言及であることと、内容が高度で短い抜粋が困難であるため、該当部分を長めに引用させていただきます)

検索のために使うデータと、検索の時に返すデータふたつのデータのチューニングが必要です。商品マスターなどの情報をいただき、先述のふたつのデータを作ります。クライアント企業は自社で管理しやすいようにデータをお持ちで、それがそのまま商品検索に最適な形のデータではないからです。わかりやすく区別するために、SKUとFKUという使い分けをしています。SKUは、在庫を管理するためのStock Keeping Unitの略ですよね。FKUのFは、Face、実際に見える部分という意味で使っています。ユーザーに見せる、検索結果を表示するのに最適な持ちかたでデータを管理するのがFKUです。
その瞬間、ユーザーが求めるものを「提案」する スマートフォンとオムニチャネルで変わる「商品検索」| ECzine

それぞれの言葉の意味を、リンク先の段落で解説させていただきます。

自社で管理しやすいデータの持ち方とは?

ジル・スチュアート参考ブラウス・シャツ(JILL STUART)

たとえば、下のような商品があったとします。

  • ジル・スチュアートの、
  • 2020年6月に入荷した、
  • 白色の、
  • ブラウス

これを在庫管理用の番号にするとこうなります(あくまで一例)。↓

ジル・スチュアートのJS
2020年6月に入荷した202006
白色のWH
ブラウスB

これを管理番号にすると「JS202006WB」となります。これが「自社管理用データ」の基本です。

これは、社内の人にとってはわかりやすいものです。たとえば、その10分で売れた商品が、こうだったとします。↓

  • JS202004BLB
  • JS202006WHB
  • JS202005PKB
  • JS202006LGB
  • JS202004LBB

社内の人がこれを見たら、以下のことがすぐにわかります。

  • 全部、ジル・スチュアートである
  • 全部、ブラウスである
  • 入荷時期は、20年4月~6月でバラバラ
  • 色はブラック・ピンク・ライトグリーン・ライトブルーなど様々

こうしたデータを「最小限の文字数」でまとめられるので、管理する側としては便利です。これが「自社で管理しやすいデータの持ち方」です。

しかし、商品の情報がこれだけでは、ユーザーが検索できません。「JS202004BLB」などと検索するユーザーは、普通いないのです(例外はこちらで解説)。

そのため「ユーザーが検索で使う言葉」を考慮する必要があります。これが先ほどの出張さんが挙げられた2つのデータのうちの1つ「検索のために使うデータ」です。

「検索のために使うデータ」とは

たとえば上の「JS202004BLB」だったら、商品タイトルを下のようにします。

ジル・スチュアート ブラック ブラウス JS202004BLB

つまり「商品番号だけでなく、その意味も単語で羅列する」ということです。「2020年4月入荷」は、消費者には関係のない情報なので除外しています(新しさに価値がある場合など、関係があるケースではもちろん入れます)。

アマゾンや楽天市場で多用されるパターン

このパターンは、アマゾンや楽天市場でもよく見られます。たとえば、下のチャンピオンのパーカーを見てください。

チャンピオンのパーカー参考チャンピオン CW-K111(Amazon)

この商品タイトルは『[チャンピオン] プルオーバースウェットパーカー CW-K111 レディース』というものです。「プルオーバー」や「スウェット」などが「ユーザーが検索で使うデータ」です。

そして「CW-K111 」が商品番号です。上の出典の記載では、この番号を使っています。「タイトルを全部出すと長い」というときには、商品番号を使うのが便利なのです。

先ほどの出張さんの解説では、FKUが下のように定義されています。

ユーザーに見せる、検索結果を表示するのに最適な持ちかたでデータを管理するのがFKUです。
その瞬間、ユーザーが求めるものを「提案」する スマートフォンとオムニチャネルで変わる「商品検索」| ECzine

つまり、上のチャンピオンのように「プルオーバー スウェット パーカー…」などのキーワードを入れてデータを管理する時点で、FKUもある程度整っているといえます。

(これだけでも、探しているユーザーに見つかりやすくなるためです)

この情報の出し方は当たり前ではない(管理用のデータは商品検索に最適ではない、という事例)

アマゾンや楽天での買い物に慣れている人だと、上の段落の情報の出し方を見て「当たり前ではないか?」と思うかもしれません。しかし、このやり方は決して当たり前ではないのです。

下の画像を見てください。アマゾンの中で売られている「エゴイスト」のセーターです。
エゴイスト参考エゴイスト 119111001001 | Amazon

タイトルが『EGOIST エゴイスト 119111001001』と、完全に「管理番号」になっています。服のタイプすら書かれていません。

アマゾンの「セーター」のカテゴリに分類されているため、セーターだとわかります。しかし、リンク先の他の写真を見ると「カットソーじゃないか?」と思う人もいるでしょう(実際、両者の区別は難しいものです)。

参考業界人でもわからない?セーターとカットソーの違い | FASHIONSNAP.COM

もちろん、上のような情報の出し方が悪いわけではありません。たとえば「リピーターが多く、情報面でアピールしなくても十分に売れる」という場合は、わざわざ工夫をする必要がありません。つまり「良い傾向」という可能性もあります。

いずれにしても「ユーザーが検索で使うデータを、販売者側が用意することが、必ずしも当たり前ではない」ことが、見てとれるでしょう。

「検索の時に返すデータ」とは

アマゾン

これは「検索結果」のことです。そして、「どんな検索結果を返すか」は、長年Googleが徹底して追求している技術です。

Googleはこの一つの技術だけで世界有数の企業になったわけですから、いかに「検索の時に返すデータ」が重要かわかるでしょう(※ストリートビューなどのサービスも「実際に現地の風景を見たい」というニーズに答える「検索結果」です)

アパレルで検索結果をどう工夫するか(2つのデータをどうチューニングするか)

たとえば先ほどのチャンピオンのパーカーを、顧客が「チャンピオン パーカー」で検索したとします。このとき、女性が検索したらレディースの商品を表示する「パーソナライズド検索」が現代の主流になっています。

これは、Googleを使っている人なら特に実感しているでしょう。あらゆる検索結果があなたの、

  • 過去の検索結果
  • 今いる場所
  • 検索した端末(スマホかPCか)

などによって変動します。この「パーソナライズド」をどのようにするかが、アパレルECの「どんな検索結果を返すか」でも鍵になります。

ユーザーの情報を「全て拾えばいい」わけではない

パーソナライズドについて「要は、現在地とか履歴とか、いろいろ情報を集めればいいんだろ?」と思う人もいるかもしれません。確かに原理はそうです。

しかし、レベルが上がるとそう単純ではありません。このことは、先に紹介したZETAの出張さんが下のページで語られています(先ほど紹介した記事の2ページ目です)。

参考その瞬間、ユーザーが求めるものを「提案」する スマートフォンとオムニチャネルで変わる「商品検索」| ECzine

記事では、たとえば下のような女性の行動が例にあげられています。

  1. 街を歩いていて、偶然口紅の広告を見かけた
  2. 「いいな」と思ってネットで調べ、ECで買った

上のケースで、ECサイト側でわかるのは、そのユーザーが「口紅と検索してたどり着いた」ことだけです。たとえば、そのユーザーが「口紅」と検索した後、下のような行動を取ったとしましょう。

  1. 商品の一覧をざっと見る
  2. 広告の商品を見つける
  3. すぐ買う

このとき、ECサイト側では下のことがわからないのです。

  • なぜ、一覧の中からその商品を選んだのか
  • しかも、なぜすぐに迷わず買ったのか

こういったことがわからない状態で「口紅と検索した」という事実だけを見ると、逆に「変なパーソナライズド」になる恐れもあるわけです。

もちろん、上手くいく可能性もあります。確かなことはECサイトで最適な検索結果を返すことは「そう簡単ではない」ということです。

ECサイトの「FKU」はまだ始まったばかりであり、大きな課題と伸びしろがあるといえます。

補足:商品番号での検索が、ユーザーにとって便利な場面

マックブック参考MacBook Pro | Apple

たとえば、アップルの『2020 MacBook Pro Retina 512GB 16GB グレイ』を買うとします。この商品を検索で一発で出すには、下の情報をすべて入力しなければなりません。

打つキーワードこのキーワードが必要な理由
Mac「Pro」だけでは他社のパソコンもあるので
Pro「Air」など、他のマックブックでないことを宣言
2020他の年式でないことを宣言(古くても新品が売られている)
512GBここまでの条件から、ストレージ512GBを選ぶと宣言
16GBここまでの条件から、さらに「メモリ16GB」を選ぶと宣言
グレイさらに、シルバーでなくグレイを選ぶと宣言

つまり、一発で商品を出すために、極限までキーワードを絞っても『Mac Pro 2020 512GB 16GB グレイ』と打つ必要があるのです。

しかし、これを型番で探す場合「MWP42J/A」だけで探せます。型番なので暗記は難しいですが、メモは簡単です。

価格を比較するとき特に便利

特に便利なのは「通販サイトごとの価格を比較するとき」です。型番がなければ、すべてのネットショップで「同じスペックである」ことを確認する必要があります。

「Proで、2020年で、512GBで…」と、全てのショップで確認しないといけないわけですね。しかし、型番がわかっていれば「MWP42J/A」であることだけ、確認すればいいのです。

もちろん、実際に買うときは、型番だけでは不安でしょう。そのため、一番安い店舗が見つかったら「スペックが間違っていないか」を、最終確認します。このときは型番でなく「2020 Pro Retina 512GB 16GB グレイ」というスペック情報が役立ちます。

まとめ:FKUの適正管理には優れたクラウドシステムが不可欠

会議

FKUもSKUも、細かく分類するほど、商品の売れ行きのパターンを詳細に把握できます。しかし、細かく分類するほど管理が煩雑になり、社員やスタッフの方々の負担も大きくなるのがデメリットです。

そのデメリットを解消し、メリットだけを最大化するために役立つのが、優れた販売・在庫管理システムです。アパレル業務に特化した高機能クラウドの『birdiecloud』なら、詳細な分析機能で柔軟な在庫管理を実現できます。

詳しいシステムの内容や導入方法はどは、下のボタンのリンク先からご覧いただけます。ユニクロドン・キホーテ、あるいはハイブランド各社のように「自社に最適なFKUを見つけ出し、美しい売り場を実現したい」と考えている店舗運営者・従業員の方は、ぜひbirdiecloudの優れた機能をお試しください!

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